伝説のヤンキー I
「RIMA!聞こえるか?」

「ん?うん、どうしたの?」

「そっちにRIKIとRISAが向かってる
RIKIが重症だ。意識がねぇ。なんとか一命はとりとめたけど危ねえ状況だ。俺はこっちに残る」


「え?RIKIが!?う、うん。わかった。RIKIが重症なんて珍しいね。どんなけ強いわけ?」


「さぁな、わかんねえ。敵の数もわからねえからな、そうなるとこっちが不利だ。敵にはライさんに大怪我させた奴もいる。そしてRIKIと互角の奴が他にもいるかもしれねえ」


敵の数さえわかればいいんだがアジトに誰かがいる気配が全くない

アジトつっても何も置いてないらしいけどな

敵がいると思う所に向かったRIAからもいねえつってたし
どこにいるかさえもわからない

「それ、やばいじゃん」


「あぁ、だからあいつを呼べ」

「あいつって?」

わかんねえか

「あんまり呼びたくねえけど…」

イヤ、あんまりじゃなくて呼びたくねえんだよ、まじで。
ここまで言ったらわかるだろ?

俺が呼びたくねえ奴

「あぁ、あいつね。わかった、わかった」

やっと伝わったか

「じゃーな」

25分後

「RITO、あんたが私を呼ぶなんて珍しいね」

やっと来たか

「チッ、遅え」

15分も待たせやがって

「これでもはやく来たつもりなんだけど…。
相変わらず私には冷たいね」

何がはやく来たつもりだ
RIMAはあれからすぐにこいつに連絡したはずだ

なら、普通に15分で来れんだろ?

なのに、なんで25分も待たされなきゃいけねえんだ

「俺はお前がキライだ」

「じゃあ、なんでキライなのにここに呼んだの?」

「お前の力が必要になったから」

「とにかくここを守ればいいんでしょ?」

「あぁ」

ミナ

相変わらずウザい奴だ

コイツは…

コイツは…



俺の大切な物を…沢山


奪いやがった奴なんだ

だからコイツの力なんて借りたくなかった

でも今はそんな事言ってる場合じゃねえしな

俺はただ紗希を守りたいだけだから
紗希を傷付けたくないだけだから

ただそれだけだ

その為だったらプライドだって俺は捨ててやる


全ては

紗希の為なんだ


洸夜SIDE *end*

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