続・迷惑なイケメンに好かれました。
それ以外、何の理由があると言うの。
好きで、大好きで、だから離れたの。
でも一度芽生えた好きは、簡単に消えてくれなかった。
あなたのいない日々を過ごしても、いつも心には海がいた。
……それは、海だって同じじゃないの?
「あぁ、それとも怒ってるの?あの時、勝手にあなたの前からいなくなったりしたから」
「……めろよ」
「ごめんね?でも、もう私は海の前からいなくなったりしないから。ずっとそばにいるから。だからーー」
「やめろよ!!」
聞いたことのない大きな声に、言葉を失った。
海から向けられたことのない冷たい視線に、どうしたら良いかが分からず、ただ彼を見つめる。
ねえ、変だよ、海。
「……今更、何の用だよ」