天才少女の復讐法。


「ここの会社の社長が
亡くなったからじゃないですか?」


「いや、なんかもっと昔に………。」


そう言って、中村さんは
何かを考え始める。


「あぁ…そうだ……。あの事件だ……。」


と、不意に悲しそうな声で
中村さんは話し始めた。


「6年……いや、7年くらい前だったかな。
ここで働いていた会社員が
殺人罪で指名手配されたんだ。
僕は、ちょうどその事件を追っていたよ。
……本当に凄惨な事件だったなぁ。
今でもあの時のことは忘れられないんだ。」


「……どんな事件ですか?」

< 422 / 619 >

この作品をシェア

pagetop