天才少女の復讐法。



『7年前だから、ちょうど優雨くんと
同い年になるのか…。』


と、確かに中村さんは言っていた。


でも、見間違いであってほしい。


…人違いであってほしい。


そんなことを思って、
拳を強く握りしめるけど……


そんな願いは、叶わなかった。



『……何も知らないくせにっ
あたしを、あいつと一緒にしないで…!』


『何度も警察に裏切られてやっと学んだの。
……警察は、所詮何もしてくれない。
そんなの、本当の正義じゃない。』


……瀬織に言われた言葉が
容赦なく胸に突き刺さって、苦しくなる。

< 429 / 619 >

この作品をシェア

pagetop