【完】あんたなんか知らないっ!!
グラウンドからは火の燃える音や生徒の声が聞こえてくる。
気持ちが一人沈んでいるせいか、私の声がやけに通る。
無意識にでるため息は、一体なんのためなのか。
「...碧海??」
「弥咲...っ」
「俺もい「どうしたの、そんな顔して!!」
そんなにひどい顔してるのかな...
頬に手を触れると、ひんやりした。
「...泣いてたんだ。」
小声で呟いたはずの言葉は、頭のなかで何度も響いた。
泣くほど傷付いてるなんて思ってもみなかったし、泣くことに気付かないとも思わなかった。
「碧海、ごめんね。
やっぱり一緒にいればよかった...」
「全然平気だよ。
今いてくれることの方が嬉しい。」
やっぱり、友達って大切なんだな。
弥咲がいなかったらこの気持ちに気付くこともなかったと思うから。