【完】あんたなんか知らないっ!!







そのあとは大和たちと別々に行動していた。




「これ由香さんにいいんじゃない??」


「あー、たしかに。
でもどの色にするか迷うな...」




母さんに選んだのはかんざし。
それぞれ小さなビーズの色が違うものだった。




「んー、これかこれかなー。
あ、この色も可愛い。」




ぶつぶつ言いながら選ぶ姿はまるで小さい子がおもちゃを選ぶ様子にそっくりだった。




「よし、園田これにする!!」




俺に渡してきたのは緑と白と青のかんざしで、母さんのイメージにピッタリだった。




「それ、誰に買ってくの??」


碧海の手にはもうひとつかんざしがあって、母さんに買うものと色が似ていた。




「これは自分用。
由香さんの選んでたら私も欲しくなったからさ。」


「...じゃあそれ俺が買う。」


「え、自分で買うからいいよ。
園田は由香さんにだけ買いなよ...」


「いいの、今日付き合ってくれたお礼。」




店員さんは何かを察してくれたのか、別々にプレゼント用で包装してくれた。



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