彼女が悪女な理由
一匹狼
図書委員の仕事があり、静かに本を読んでいたはずだった。


「あの!叶都くん…好きですっ、良かったら付き合ってください!」


蔵書点検のため管理室に行って戻ってきたらこの状況。

しかも相手が相手で、あのついさっきまでいじめられていた学年一可愛い折原結奈と、一匹狼の彼穂鳥叶都だった。

まあ正直に言うと、邪魔で仕方がない。告白が失敗しようが成功しようが命都にとってどうでもいいこと。

なんせ赤の他人なのだから。

しかしちょっと気になっていたりして、そのまま聞いていることにした。

「俺そういうの興味ないから」
「そ…そうだよね、急にごめんね?」

あらら、今にも泣きそうな顔。そういう顔好きだななんて思っているといつの間にか彼女は立ち去り、彼もいなくなっていた。
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