トナカイくんとハッピークリスマス!
お昼休み。
首にマフラーを巻いて体育館裏に向かっていた。
角を曲がると1人の男子先輩が立ってて、あたしはペコリと頭を下げる。
「あの、お手紙をくれた越川先輩…、ですか?」
「そうだよ。来てくれてありがとう」
爽やかに微笑んで見せた先輩。
高身長で肌の色は健康的でスポーツマンって感じで、
整った顔はモテる部類に入るんじゃないかな。と、瞬時にそこまで判断する。
「話しするのはこれが初めてだね」
「そう…、ですね」
「オレのこと知ってた?」
「…あー…、うーん、ちょっと…」
「そっか」
「…ごめんなさい」
「いやいや、謝らないでいいよ」
今朝登校すると下駄箱に呼び出しの手紙が入ってたんだ。
昼休みに体育館裏に来てください。
3年、越川。
って力強く男の人って感じの字で。