トナカイくんとハッピークリスマス!
――すごい…
見惚れてた。
ボール捌きに、動きに、フォームに。
だから盗み見してたことなんて忘れてて
手の甲で額の汗を拭って何気なしに振り向いた峰岸くんと目がばっちり合ってしまった。
――あっ…
思わず固まってしまうあたし。
峰岸くんも目を見開いて固まってて。
え、えーと…、
盗み見してたのバレた…、よね?
ばっちりバレちゃってる…、よね?
相変わらず固まったまま目をまんまるにして驚いてる峰岸くん。
動揺から心臓がドクドクとうるさくて…
この状況に耐えられなくなったあたしが取った行動は、
大きくお辞儀をしてその場から猛、ダッシュ!!
その場から走るようにして逃げ去ったのだ。