トナカイくんとハッピークリスマス!
「お疲れ~」
いつものようにカウンター席でお兄ちゃんからコーヒーを受け取る。
「はい。トナカイさんも」
後ろを通りかかったトナカイくんは差し出されたコーヒーに胸に手を当てて感謝するようにし、コーヒーを手に更衣室へと消えてった。
それを見計らってあたしはお兄ちゃんに小声で問いただす。
「今日のトナカイくん、なんか変じゃない? 張り切ってるっていうか、今までと動きが全然違うんだけど」
「そうか?」
「そうだよ。見てなかったの?」
「忙しかったからな」
その時ホールスタッフの鮫島さんから声が掛かりお客がいるテーブル席へと行ってしまったお兄ちゃん。
「もう。肝心な時にどっか行っちゃう」
……。
あれ、今お兄ちゃん、トナカイくんのこと“トナカイさん”って呼んでなかった…?
気のせいかな?