イクメンな彼氏
「そんなに二人にいて欲しかった……?
ここは俺一人だよ」

何となくそうじゃないかと思ってはいたけれど、実際に彼の口から聞くと急に緊張が背中まで上がってきて私は目を逸らしてしまう。

一人じゃなかったら家になんて呼ばないよね。
でもどうしてなんだろう……?

「とりあえず座ったら?」

何となく気まずい思いながら、中津さんに勧められて中央のソファーに腰かける。
左手に広がる夜景に目をやって気持ちを静めようとしていると、彼が湯気の立つ湯飲みを持ってやって来た。

「あ、すみません」

「今日は沢山飲んで食べたから、緑茶でいいかな」

ソファーの横のローテーブルに湯飲みを置いて、ゆっくりと私の横に座る彼にドキドキが増幅する。

「そんなに不思議そうな顔をしなくても、ちゃんと教えてあげるよ。

……名字が違うし薄々気付いてたんだと思うけど、俺と悠理花は父親が違うんだ」
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