イクメンな彼氏
それからは毎日のように練習につき合ってもらうようになった。

「今日もありがとうございました」

帰り道でお礼を言う。運動会の打ち合わせの時と同じで、暗くなると藤本さんは必ず家まで送ってくれていた。

「何かお礼がしたいんですけど、欲しいものとかありませんか?」尋ねてみる。

運動会委員の時から散々お世話になっているのに、私は藤本さんに何のお礼も出来ていない。

彼は少し迷ったように首を傾げた後、私を真っ直ぐに見つめてこう言った。

「そうだね……。クリスマス会が終わったら、二人で打ち上げしない?
それにつき合ってくれたら十分だよ」

私はうつむいて悩む。
正直こういう誘いは初めてではなかった。

運動会の後にも何回かあったけれど、私は曖昧な返事で誤魔化してきていた。

「会の後で食事はどう?何か予定があったら別の日でもいいけど」
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