Sweet Love
「思い出したくない過去が夢となって出てきたんです…」



「思い出したくない過去?」



「高校2年の時、小学校から一緒だった友達に裏切られたんです…友達の好きな人が私に告白したのを知って…それで…」



「そっか。ごめんな…」



「どうして工藤先生が謝るんですか。」



「俺が相談に乗ってやれる状況じゃなかったから…」



「工藤先生は、なにも悪くないです。私がいけないんです。」



「どうしてそんなこと言う?お前はなにも悪くない。それに、もっと俺を頼れ。」



「これ以上工藤先生に頼ることはできないです。」



「なんで?」



「だって、迷惑だから…」



「俺、迷惑だなんて言った?」



「…………」



「迷惑だったら、相談なんて聞いてねぇよ。」



「工藤先生…」



「だから、もっと俺を頼れ。」



「いいんですか…?」



「当たり前だろ。俺はお前の彼氏なんだからな。」



「はい…ありがとうございます…」



「おかゆ作ったから食べて薬飲んで。」



「はい…」



工藤先生が作ってくれたおかゆは、とても優しい味で過去のことなんてもう忘れていたーーーーーーーーーー

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