絶望の部屋(再)
未来
ピピピピピピピピピピっ。
 
 
 
「愛美起きなさい!!もう学校行く時間よ。」
 
うっ…。
はぁぁぁ。
 
 
学校かぁ。。
眠たいな。まだ寝たいな。
でも時間だけが迫ってくるよ…。
 
布団に埋もれる私がウダウダとこうやって自分にだだをこねていると下から声がする。
 
「行ってくるね栞。」
 
 
 
「あっ、行ってらっしゃい勇哉!」
 
 
 
相変わらず仲がいいよねパパとママ。
あの歳になってもまだ名前で呼び合ってるなんて…
まぁ夫婦の理想と言えば理想なのかな…。
 
 
「愛美聞こえてるの?今日入学式でしょ?
 
早めに着いておかないと入りづらいわよ。」
 
 
そうだ…
そうだった。
今日は入学式。
 
 
親友の真理ちゃんと待ち合わせしてるんだった。
 
 
「もぉママそうゆうことは最初にいっておいてよ。
 
もう時間がない…どうしよどうしよどうしよ。」
 
 
「もぉ…高校生にもなってだらしないんだから。
 
 
ほら寝癖直してご飯食べて歯を磨いて行ってらっしゃい。」
 
 
 
「簡単に言わないでよ…
 
 
これでも急いでるんだから。」
 
 
 
私は急いで用意を済まし猛ダッシュで家を出た。
真理ちゃんは待っていてくれていたが疲れすぎて何を話したかも覚えていない。
 
 
そして校長の面白くない話を聞かされ眠たくなった私は入学式が終わった後も心そこにあらずの状態で全てを受け流し家に帰った。
 
 
私の花の高校生活の先が思いやられる…。
 
 
昨日ほとんど寝なかったせいだ…。
 
 
 
うん。そうに違いない。
だから寝る!!
人間寝ないとやってられないよねーっ。
 
 
 
私は家に帰ってくるなりパジャマに着替えベッドにダイブした。
 
 
私はそのまま眠ってしまったみたいだった。
 
そしてまたあの夢を見た…
 
 
「ようこそ絶望の部屋へ!!」
 
 
はぁぁっ。またこの夢か…。
 
 
< 130 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop