あのね、先生。
優真からあたしの名前を呼ばれるたびに、何だか恥ずかしいようなくすぐったい気持ちになった。
「だって忙しかったでしょ?スポーツ大会とかあって。」
「ま、俺もカレンダー見て気づいたくらいだし。1年覚えてんならいいや」
そう言って頭をポンと撫でる。
いつもは外で待ち合わせるけど、たまにあたしが遅いとこうして教室まで迎えに来てくれる。
だから新しく出来た友達もみんな、優真のことを知ってる。
自分から説明する手間が省けたからよかったけど、羨ましいと言われることは多々あって。
我が彼氏ながらビックリする。
やっぱりどこに行ってもモテるタイプなんだなーって。
「どこ行くの?」
「この前茉央が借りてきたDVDまだ見終わってねぇじゃん。」
「あ、見たい!」
「そう言うと思ったから、俺の家行こうと思ってたんだけど。」