私に恋をしてください!
『アンタに彼氏ねぇ・・・ようやくアンタの良さを分かってくれる男が現れたか』
「私の良さ?」

イタリアンレストランでパスタを巻きながらたまちゃんの話を聞く私。

『葉月はどこをどう間違えたのか、父親には猫っかわいがりされているのに、他の男からの評価が低いと思い込んで、自己評価まで低くなっちゃってるのよね』
「実際、私にいいところなんてないし」
『ほらほら、そこだよ。私から見れば女子力は高いんだよ。料理はプロ級だし、顔だって可愛いし。でも何でそれが、童顔で子供っぽくてみたいになっちゃうかね。おかげでどんどん自分を押し殺して、変えなきゃって思えば、他の人の心を読むのを忘れてしまうでしょ?誤解されちゃうのよね』

人の心を読めない。
それで会社に迷惑を掛けた。

前の部長や桐生さんにも。
間接的には局長や日下部長、遥香さんにまで。

『彼氏に女にしてもらうのはもちろんのこと、人として自分を磨く部分でも最高のパートナーじゃないとダメよ』
「ラブラブに過ごすということ?」
『それだけじゃないの。良かれと思って愛あるお説教とかも必要なのよ。ただ甘いだけだと2人だけの世界になっちゃってやっぱり空気の読めないバカップルになっちゃうでしょ?』
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