私に恋をしてください!
★美的感覚の一致~side SORA~
翌日。
美術館を巡る"デート"。

美術館に行くなんて、生まれて初めてかも。

美大卒の葉月についていけるかどうか心配だったけど、アートに触れる休日もたまにはいいのではないかと軽く興味を持って俺は出発した。

最初に行く美術館の最寄り駅の改札で待ち合わせ。
既に彼女は待っていた。

先日のような、やや幼いカジュアルなスタイル。
でも、これでいい。
葉月にはこれが似合っている。

館内は、そんなに人はおらず、静寂を保っている。

俺達も私語を交わすことなくただ作品を眺めている時間だ。

時折俺は葉月の表情を見たら、時には真剣に、時には穏やかにそれぞれの絵画を眺めていた。

ふと、俺は一枚の絵を眺めた時、その絵から目が離せなくなった。

「綺麗…」

いつの間にか独り言を発していた。

それに気付いた葉月が俺の傍らに立った。

『"夜空に浮かぶ光"。日本人の画家の作品。私はこの人の作品を見るために今日はここに来たようなものなの。ソラと同じで、私もこの絵に惹き付けられる綺麗さを感じるから』
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