あの日に出会ったキミと。
一ノ瀬の部屋へ行かなくちゃ。


聞きたいことは山ほどあった。


そして一ノ瀬の部屋の前まで行くと、途端に鼓動が速くなる。


意を決して扉を開けると、そこには濡れた髪の一ノ瀬がいた。


「いちのっ…せ」


「蛍様、珍しいですね…どうかしましたか?」


いつものスーツではなく、白いワイシャツと黒いズボンをはいていた。


濡れた髪のせいだろうか。


とても色っぽく見えて、そのまま何を話したらいいのかわからず、固まってしまった。
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