いたって普通の恋愛話

敬樹said





カランカランッ




お店のドアの音がなる。


女の子の後ろ姿が消えた。




「……ちょっとやりすぎた?」




「やりすぎだ敬樹」



レジ担当の紫がすこし怒ってる。



金髪の短髪。
男の俺から見ても、こいつはカッコイイ奴だと思う。



まぁー、俺にはかなわないけどね〜!



まぁ、確かに反省なんか、してない。

だって………







「あの反応見た⁉︎ちょー新鮮!」


「あー、はいはい見たよ。」



女子高生かな?きっとそうだ。





「あそこまで良い反応されると、俺のS心がうずいちゃうな〜!」




「s心とかキモすぎ」



「うっわ、傷付く〜」





だって、うずくものはうずく。



「お前女子かよって……その棚の下に落ちてるやつ何?」


紫が目を細めて、何かを見つけたみたいだ。



紫に言われるまま、棚の下に目をやる。




「学生証?だ。」



躊躇なく、パラパラとめくって見る。


「これ、さっきの子のだ。……高倉友梨」


学生証に付いてる写真、あの子ので間違いなさそうだ。


さっきの子が、気難しい顔をして、映ってる。


「っおい、勝手に見ていいもんじゃねぇだろ」

「見なかったら誰のかわかんなかったじゃ〜ん!」



「そうだけどよ……」




「あははっ、紫ちゃん真面目すぎ〜!」


「ちゃんを付けるな。」



「さて、この学生証をどうようか……」


さっきまで、女の子が立っていた所を、見つめて、呟いた。


これから何かが起こりそうだと、俺は嬉しそうに1人、口を歪ませた。
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