無気力系恋愛
なんて気が利くんだ......
私、人のために気が利くことなんてしたこと...


「ごめん、若葉さんの仕事なかったよね。」


「えっ、...いや...大丈夫...。」


なんで...私のことまで気に掛けるんだ......。


そう一言誤ってまたカウンターに頬ずえを突いた。


さっきまでの紳士的な奴とは違う雰囲気で、ぼーっと何かを考えているような...いや、逆に何も考えていないのかも......。


やっぱり...前見た時から感じていた。


私は......
“奴に興味が湧いた”



コロッと変わる雰囲気がとても面白かった。
もっと奴の色々なところが見たいと思った。


もっと.........
“奴のことが知りたい”



この日私、若葉麻依は、人生で初めて人間に興味が湧いた。


「フフッ、人は見かけで判断しちゃいけないってほんとだな。(フフッ」


「??」


なぜだろう、
これから楽しみになっているのは。




< 13 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop