狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
ⅩⅥ―ⅱ 彼女のために出来る事Ⅱ
目を閉じたキュリオは、彼女の吸い付くような頬に優しく口付けを落とすと…ゆっくりアオイのベビー服を脱がす。そして自らも身に纏う衣類を脱ぎ捨てると室内にある湯殿へと足を向けた。するとわずかな冷気を感じた彼女の体が一瞬強張る。
全身で彼女のしっとりと潤う柔らかな肌を感じながら、彼女の体が冷えてしまわぬよう大きな腕で包み込む。
「湯浴みに行こう」
歩き出したキュリオの顔を真ん丸の瞳が見上げている。やがて彼女も肌から伝わってくるキュリオの温もりに安心したように体の強張りを解き、あたたかい笑顔を向けるのだった――――