狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】

XXXIII―ⅲ  鍛冶屋(スィデラス)・ダルドⅢ




(…僕のところに来るお客さんは城のほうからやってくる。きっとキュリオ王の使いに違いない)



「…修理かな?武器を新調したいのかな?」



採取してきた純度の高い貴重な鉱物を鞄の中から取り出すと、修理に最適な紫色の鉱物を棚の中から持ち出してきた。



キュリオに何を注文されてもいいように、本のように厚い手帳とインク、羽ペンを用意する。



「えっと…あとは…」



ふと窓の外を見ると、馬に乗った身なりの良い男たちが人の乗っていない馬を引き連れてこちらに向かっている姿が確認できた。



「…具体的に要望があれば教えてくれるよね」



ダルドはお手製のクローゼットから余所行きの外套を手繰り寄せ、とりあえず手身近な椅子に座った。




(…前回キュリオ王に呼ばれたのはいつだったっけ…)




鍛冶屋(スィデラス)の彼が呼ばれるのは、大抵はキュリオの腹心たちが昇格した時やそれに見合った実力を備えた者たちに与えられる武器を生成する時だった。




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