狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
その39
エデンは掘りの深い彫刻のような美を誇るその顔に疑問の色を浮かべ…明らかに葛藤していた。
(まさか…それは有りえない…悠久の王の証が二つ…?)
「…セシエル殿、キュリオ殿…」
明確な疑問にたどり着き、彼らに問うかどうかというところで若葉色の瞳を持つセシエルが制止する。
「…君の言いたい事は痛いほどわかる。しかし残念だけど…事情を説明している暇はなさそうだ」
セシエルがエデンから視線を外したとたん、わずかに離れた場所からクジョウの声が響いた。
「正気に戻れセンスイッッ!!」
漆黒の男が暴れるセンスイの右腕を背後から掴み、左腕で彼の喉元を締め上げている。
『…ガッ…ッ…!!!』
苦しそうに唸り声を絞り出すセンスイ。
しかしその瞳からは憎悪の色が増すばかりで、尚もエデンを睨み続けている。
『…っ殺…す…っ…!!…彼女の、存在を…脅かす者…すべてっっ……!!!』
彼はそう叫ぶと同時に、自由の利く左腕に勢いをつけ…
『…邪魔するなッッ!!!』
「…ガハッ…ッ…」
耳を覆いたくなるような鈍い音が響き…目がくらむほどの重い衝撃を腹に受け、背後から彼を抑えつけていたクジョウは血を吐きながら片膝をつき、崩れ落ちた―――。
(まさか…それは有りえない…悠久の王の証が二つ…?)
「…セシエル殿、キュリオ殿…」
明確な疑問にたどり着き、彼らに問うかどうかというところで若葉色の瞳を持つセシエルが制止する。
「…君の言いたい事は痛いほどわかる。しかし残念だけど…事情を説明している暇はなさそうだ」
セシエルがエデンから視線を外したとたん、わずかに離れた場所からクジョウの声が響いた。
「正気に戻れセンスイッッ!!」
漆黒の男が暴れるセンスイの右腕を背後から掴み、左腕で彼の喉元を締め上げている。
『…ガッ…ッ…!!!』
苦しそうに唸り声を絞り出すセンスイ。
しかしその瞳からは憎悪の色が増すばかりで、尚もエデンを睨み続けている。
『…っ殺…す…っ…!!…彼女の、存在を…脅かす者…すべてっっ……!!!』
彼はそう叫ぶと同時に、自由の利く左腕に勢いをつけ…
『…邪魔するなッッ!!!』
「…ガハッ…ッ…」
耳を覆いたくなるような鈍い音が響き…目がくらむほどの重い衝撃を腹に受け、背後から彼を抑えつけていたクジョウは血を吐きながら片膝をつき、崩れ落ちた―――。