狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
職員室での攻防
その頃、王立学園の職員室では―――…
「休みの連絡が入った生徒はおりません。まずは全員参加ということで…」
取りまとめ役である五十代後半の男性主任が淡々と述べるなか、窓の傍で視線を下げ、続々と集まり始めた一年の生徒たちの姿を校門付近に捉えたアラン。
「……」
(アオイはまだ来ていないか…)
兎にも角にも、彼女が気になってしょうがないアランの視線に気づいた女教師。
「アラン先生?んもぉーっ誰の事探してるんですぅ?」
無礼にも悠久の王である彼に肩を摺り寄せてくる英語の教師。
自らの足でかなりの距離を歩くはずの交流会でもハイヒールにボディラインを強調したきつめのスーツを纏った彼女にアランは…
(…相変わらず下品な出で立ちだな…)
「…貴方ではないことは確かだ。その残り香がうつっては困る。離れていただきたい」
アランはそう言いながら彼女を一瞥したが、すでにその体は大股一歩分の距離が離れていた。
「なっ…私の香りがうつって困る相手でもいるんですかぁっ!?」
顔を真っ赤にして悔しそうに叫ぶ彼女のもとに新たな声がかかる。
「アケミ先生?もうアラン先生いなくてよ…?」
赤い縁取りの眼鏡に真紅の口紅を唇にひいた国語の教師が巻き毛を揺らしながら近づいてきた。
相変わらずこちらの教師もアランの視線を意識した服装で身なりを飾っている。
「休みの連絡が入った生徒はおりません。まずは全員参加ということで…」
取りまとめ役である五十代後半の男性主任が淡々と述べるなか、窓の傍で視線を下げ、続々と集まり始めた一年の生徒たちの姿を校門付近に捉えたアラン。
「……」
(アオイはまだ来ていないか…)
兎にも角にも、彼女が気になってしょうがないアランの視線に気づいた女教師。
「アラン先生?んもぉーっ誰の事探してるんですぅ?」
無礼にも悠久の王である彼に肩を摺り寄せてくる英語の教師。
自らの足でかなりの距離を歩くはずの交流会でもハイヒールにボディラインを強調したきつめのスーツを纏った彼女にアランは…
(…相変わらず下品な出で立ちだな…)
「…貴方ではないことは確かだ。その残り香がうつっては困る。離れていただきたい」
アランはそう言いながら彼女を一瞥したが、すでにその体は大股一歩分の距離が離れていた。
「なっ…私の香りがうつって困る相手でもいるんですかぁっ!?」
顔を真っ赤にして悔しそうに叫ぶ彼女のもとに新たな声がかかる。
「アケミ先生?もうアラン先生いなくてよ…?」
赤い縁取りの眼鏡に真紅の口紅を唇にひいた国語の教師が巻き毛を揺らしながら近づいてきた。
相変わらずこちらの教師もアランの視線を意識した服装で身なりを飾っている。