狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】

配役

「……」


またもミキの言葉に機嫌を損ねたアランは立ち止まり、その眉間に皺が刻まれるが…


「そんな者たちと一緒にするな…私はこの国の…」


(どうしちゃったのアラン先生っっ！！)


「アラン先生っっ！！あ、あのっあのっっ！私聞きたいことがあって…っ！！」


アランの袖をつかみ、懸命に長身の彼へと顔を寄せるアオイ。


「…アオイさん？」


怪訝な顔で見つめられるが、アランの正体がバレてしまっては二人の学園生活はとたんに危うくなってしまう。


「今夜の先生方の演劇なにするのかなって…っ！！」


とたんに思いついた言い訳にしては上出来だとアオイは自分に関心してしまった。


(違和感なんてないっ！皆の興味も削がれるはず…っ…)


「あぁ…君にはまだ話していなかったね」


「…？」


「私の役は…」






「ヴァンパイアだ―――…」