狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】
今年に限って…?
一度フロアを見渡したアオイはふと声を上げる。
そこには、すでに浴衣へと着替えた生徒たちの中に紛れて一般の客と思しき者たちの姿がちらほらと見受けられたからだ。
「王立学園の貸切りってわけじゃなかったんだね…」
「そうみたいだねー。平日だけあって親子連れは少ないみたいだけど」
「そういや、一般客に迷惑かけないようにって学園側が休みの日避けたみたいだぜ?」
「ふーん?ってそういえば…聞いた?」
シュウの言葉を耳にしたミキがふと声を潜めて話はじめた。
「ん?」
「それがさー、去年まではそんなに遠くない山荘に泊まってたらしいよ?」
「去年?…先輩たちの代までってこと?」
「そーそー!なんで今年から変わったんだろうねー星空が綺麗だったって言ってたよ!」
「山荘で星空…いいね。でも私はお料理もおいしかったし、浴衣も素敵だし…不満はないかな?」
「だなっ!その気になりゃあ山なんていつでも行けるしな!」
「それもそっか!で、アンタ…その気になればって…」
「シュウは運動神経いいからひとっ走りって感じ?」
尊敬の眼差しを向けながら微笑むアオイだが…
「ほんとシュウの体力ってか、どれをとっても異常よねー。アンタの両親もそんななの?」
もちろんミキもアオイ同様、尊敬の意味で言ったつもりだが、
「…まぁな」
急に声のトーンが下がり、顔を背けてしまったシュウ。
そこには、すでに浴衣へと着替えた生徒たちの中に紛れて一般の客と思しき者たちの姿がちらほらと見受けられたからだ。
「王立学園の貸切りってわけじゃなかったんだね…」
「そうみたいだねー。平日だけあって親子連れは少ないみたいだけど」
「そういや、一般客に迷惑かけないようにって学園側が休みの日避けたみたいだぜ?」
「ふーん?ってそういえば…聞いた?」
シュウの言葉を耳にしたミキがふと声を潜めて話はじめた。
「ん?」
「それがさー、去年まではそんなに遠くない山荘に泊まってたらしいよ?」
「去年?…先輩たちの代までってこと?」
「そーそー!なんで今年から変わったんだろうねー星空が綺麗だったって言ってたよ!」
「山荘で星空…いいね。でも私はお料理もおいしかったし、浴衣も素敵だし…不満はないかな?」
「だなっ!その気になりゃあ山なんていつでも行けるしな!」
「それもそっか!で、アンタ…その気になればって…」
「シュウは運動神経いいからひとっ走りって感じ?」
尊敬の眼差しを向けながら微笑むアオイだが…
「ほんとシュウの体力ってか、どれをとっても異常よねー。アンタの両親もそんななの?」
もちろんミキもアオイ同様、尊敬の意味で言ったつもりだが、
「…まぁな」
急に声のトーンが下がり、顔を背けてしまったシュウ。