狂気の王と永遠の愛(接吻)を 【第一部 センスイ編収録版】

悲しい再会Ⅱ


「…え?」


大和撫子の瞳が冷酷なまでにアオイを鋭く見据えている。



「力無き悠久の姫よ…戦うことさえ恐れるお前が一体何を助ける?」



「てんめぇ女ぁあああ!!無視しやがってっっっ!!勝手に盛り上がってんじゃねェぞこらぁあああっっ!!!」



男たちが一斉に"大和撫子"へと刀を振り上げた―――…




「…黙れ」




常人ならば気絶してしまいそうなほどの殺気を含んだ"大和撫子"の瞳が妖しく光る。




―――ザシュッ




(…この刃…どこかで…)




目にもとまらぬ速さで突進した彼女は残りの男の命に一瞬で幕を下ろしてしまった。
炎を受けて煌めいた悲しくも美しい刀が再び血に染まると…






「俺の名は大和(やまと)…この姿はお前たちの目を欺くためのものだ」







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