薫子様、一大事でございます!

「それはどういう意味ですか?」

「うるさい。いいから黙って作れ」

「北見さんってば」


キッチンに向かった北見さんを追いかける。


次々に出される野菜たち。


「ほら、ジャガイモの皮を剥け」

「ね、北見さん、」


顔を近づけた瞬間、不意打ちのキスが私の口を封じた――。



―fin―

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