弟、時々恋、のち狼

小さくなってる。
しかも、見間違いなんかじゃない、確かに、体が透けてきていた。


「ロウ……やめて、ラッラが!」


「またラッラ?」


恐怖に貫かれて叫んだ。


「ラッラが消えちゃう!」


ロウへの恐れよりももっと根源的な恐怖で歯の根が合わない。


「ラッラなんて、どうでもイイ」


きっと、大事なこと。
きっと、ラッラとロウは繋がっている。

なのに、ロウは振り返ろうとすらしない。



「ツカサもわかるでしょ!?やめて!」


争ってる場合じゃない。
ラッラが消えてしまったらロウはどうなるの……?



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