四神の秘宝
毒のせいなのか、体が動かない..
口も動かない...
「少しビリっとするかもしれないが、我慢してくれ。」
アイツはそう言うと、少し汗を垂らした、キレイな顔を近づけてきた。
ドキッとして目をつむると、首に、ビリっとした痛みが走った。
「....っっ....」
痛いけど声が出せず、顔を歪ませながら目を開けると、アイツが私の首筋から血を吸いながら、毒をとってくれていた。
どんどん私の体に温もりが戻ってきて、指がピクッと動いた。
「...っふぅ...やっと毒が抜けたか...」
「あ...の、さっきのは...一体....」
「今は何も言うな。目が覚めたら全部話してやる。」
そう言って、アイツは私のまぶたに手をかざした。
フワっと金木犀の香りがして、どんどん眠くなってきた。
そして、アイツに抱き抱えられるように
私は眠った...____