多分、君は僕のことが嫌い。
静寂の屋上



「はぁ、はぁ、はぁ…。はぁぁ〜…。」


また、あの夢だった。


起きたばかりだというのに、疲労感が
押し寄せる。


汗をぐっしょりとかいていて、パジャマとして着ているTシャツが体に張り付いていた。


寝覚めは最悪。


なのに、今日も学校には行かなければならないのだ。


時計に目を向けるとまだ5時前だった。


目覚ましがこの部屋に鳴り響くまで、
まだ1時間もある。


でも、もう一度寝ようという気分にはならなかった。


また寝てもきっといい夢を見ることは出来ないだろうから。




重い体を動かし布団をでる。


着替えとタオルを持ち、シャワーを浴びるために風呂場へ向かった。


汗をかいていて気持ち悪いというのもあったが、少しは気分転換になるだろうと思ったからだ。



シャーーー…。



風呂場に響くシャワーの音。


新鮮な朝の空気。


窓から差し込む朝日。




"平和な一日の始まり"だな。




シャワーを終え、ドライヤーで髪を
乾かす。


鏡に映る自分を見ると、情けなくて笑えてくる。


鏡に映る自分を殴りたい衝動に駆られたが、さすがにやめておいた。


そんな情けない自分から目をそらしてキッチンに入った。


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