嗚呼っ、美しきイケ麺’sよ!
ラーメン学園

しょうゆくんとみそくん


「みそくんー」

「ん?」

「このさぁ、これこれ」

「ほうほう」

「分かる?」

「フッフッフ~。・・・んなの、おれに聞くんでねぇ」

「だよね~」


 ハハハと、渇いた笑いをしたのは、すこぶる普通の体型、すこぶる普通の顔、すこぶる普通の身長、すこぶる普通の男子、しょうゆ。

 腕組みをして、偉そうに胸を張った男子は、みそ。


「はあー。・・・あっ、分かった、かも?」

「おおう?マジで?」

「ん~。ちょっと・・・、待って、ねえ・・・」


 机に向き直ったしょうゆが、長い間無言で、難問に取り掛かる。


「・・・」

「・・・」

「・・・」

「あ。消しゴム、拾っとくべ」

「うん・・・。ありが、と・・・」

「・・・」

「・・・」


 無言が続く。続く・・・。


「あの~」

「・・・」

「・・・」


 みそが喋りかけても、しょうゆは無視。


「無視?」

「うん」

「え?無視なの?」

「うん」


 グスッと、鼻をすすった音が聞こえたのは、気のせいじゃない。
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