眼鏡の下のキミ
ただ話しかけるだけなのに、緊張する。



よしっ、と気合いを入れて私は滝沢君の方を向いた。



「あの……昨日居なかったよね?私、クラス委員長だから。よろしくね」



そう言って私の精一杯の笑顔を見せる。



でも、肝心な滝沢君はと言うと……




私の顔も見ないで本を読み続けていた。



か、感じ悪っっ!



前の席のまつげバシバシちゃんが言ってた通り超暗い!



頷くだけでもいいのに。



今日はこの席に不安を感じながら授業を受けた。



でも、ふつふつと私のお節介精神が涌き出てくる。
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