無垢な瞳
帰り道アキがつぶやいた。

「コウのおばさん、一人でコウを育ててきてたいへんだったろうね」

「うん」

「あのカレンダーだって、おばさんが作ったんでしょ」

「うん」

「親ってすごいね。自分の子供のことだからきっとなんとかやれたんだろうね」

「そうだね」


夕日を背に二人とも言葉少なだ。

コウ親子の人生を想像して、僕らは少しセンチな気分になっていた。




僕は父のことも考えていた。

父の子どもだという美佳子という人。

父は僕のためにも美佳子という人のためにも何かしてやりたいと思い悩んだのかもしれない。

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