黄昏

｢声を発せず視線をずらせ!｣

何故だかわからないけど、その時は久遠の指示に素直に従った。

一方、彼女は
山村と似た人影に近寄っていく。

そして、
一瞬強い風が吹いたと思うとｿｺから嫌な空気が消えた。

｢もういいぞ…
早く帰れ…｣




同じ歳なのに
同じ女なのに
同じ人間なのに
全く別の生き物みたいに彼女を感じた。



いや、



生物と感じられなかった…