紫陽花〜only you〜
アジサイ


ーアジサイー




「おーい、麻里。なにしてんの?」
冬の寒さが僅かに残るけど、暖かさが徐々に増してきたこの頃。
薄紅色の花びらが辺りを舞い、まるで私たちを祝っているよう。
その花びらの演舞に見惚れていた私は、友人に声をかけられたのに気づかないでいた。
「おーい、ま、り!!聞こえてないの?!名前、呼ばれてるから!」
「わっ!夕陽(ゆうひ)ごめんごめん!」
友人ー夕陽が少し強めに私の名前を呼んだため、やっと気づいた私。
私って昔から集中すると周りが見えなくなるクセがあるんだよなぁ。
「新入生はあっちに集まれってさ!って、やば!私たちが最後じゃない?!」
「え?!うそ?!」
夕陽が指差した先には、校舎前に座っている同じ制服着ている子達がいた。
この人数の多さと皆の静けさからして、私たちが最後の可能性が大だ・・・!
こ、これは・・・結構やばい!
「ほらっ!行くよっ!!」
夕陽が私の腕を強く引っ張って思わずよろけそうになったけど、夕陽は構わず走り始めた。
私も置いていかれないようにと必死に走った。
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