シローせんぱいのこと。
長いまつげをバサバサとさせ、こちらを睨む目はとてもするどく、まさしくヘビににらまれたカエル状態だ。
こ、こわい……!
「あんた?最近シローのまわりウロウロしてる2年って」
「え!?け、決してウロウロしてるわけではなく……」
「嘘ついてんじゃねーよ!シローにまとわりついてんだろうが!!」
ぎゃ、ぎゃー!こわいよー!
どうやら彼女たちはシローせんぱいがスキなのか、わたしのことが気に入らないらしい。
「2年のくせに生意気なんだけど。つーかシローが優しいからって調子のんなよ」
「大人しくそこらへんから黙ってみてろよ」
「……いやです……」
「あぁ!?」
こわい、こわい。
けど、言われて引き下がるのはいやだ。