コドモ以上、オトナ未満。
ホント、やりすぎだよ……そう思いながらも、素直にうれしいと思う自分もいた。
あたしと付き合っている以上、これからもこういう面倒なことがきっとたびたび起きる。
でも、心矢なら絶対にあたしを守ってくれるってことを、確信できたから――。
*
【Honeyモデルのココ、真夏の海で大胆デート!】
心矢とのデートから数日後、さっそくそんな見出しが週刊誌をにぎわせ、あたしは事務所に説明を求められたけれど、心矢とのことは包み隠さずハッキリと話した。
近くにいても、遠くにいても、ずっと、あたしを支えてくれている……
かけがえのない、最愛の人ですって。
「……ホント、心矢はあたしにとっての、Honeyだよ」
次のデートのとき、待ち合わせの公園で遠くに心矢の長身を見つけると、あたしは誰に聞こえるでもない声で、そう呟いた。
太陽の光はまだ眩しいけれど、雲は入道雲からうろこ雲に変わった。
季節はもうすぐ秋になる。
あたしたちはまた、オトナへの階段を上っていく。
番外編『ココのHoney』
END


