アイドルなんて、なりたくない<font color=
「優衣一人では持って帰れぬだろうから、家の者に運ばせよう」

そう言ってから執事達に

「お前達、優衣を家に送り届けるように。くれぐれも優衣に怪我のないように」

最後の部分は、かなり強調している。

執事達は心得ているのだろう

「かしこまりました」

と、返事をしてから荷物を持ち

「優衣お嬢様、参りましょうか」

初老の執事が笑顔で優衣に手を差し伸べる。

他の者は、それぞれ作業に入っている。

優衣は笑顔で

「お願いします」

と言い慎吾の方を向いてから

「では、大お祖父様、失礼致します」

軽く礼をしてから執事達と共に去っていく。

慎吾は軟らかな笑顔で優衣を見つめていたが、優衣の姿が見えなくなると…

表情を一変させて厳しい顔になり

「…紫」

娘の名を呼ぶ。

紫は、笑顔で

「心得ております。秋山財閥の最上級の技術を駆使しまして、最大級のインチと高画質の画面の液晶テレビとデッキを開発させます」

そう言うと慎吾は満足気に頷いて

「よろしい。早急に仕上げるように」

「分かりました」

紫は一礼してから

「楽しみですわね。お父様」

そう言うと慎吾は笑みを浮かべ
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