君がいたから
男性もそのことに気付いたらしく何度も謝りながら涙を流していた。

女性も、少しして少女の姿をみた。

泣きながらも少女のてをしっかりと握っていた。

こんなにも若くして亡くなるとはどんなにつらかっただろうか?

俺には想像もつかない。

ただ少女の顔からは悔いがあったとは思えなかった。

何人もこのような運命を背負った子供たちを見てきた。

どの子も、絶望や恐怖から解放されたようなそんな最後をしていた。

だがこの子はあらゆる幸せを抱えて眠りについたようだった。

男性と女性は、眠りについた少女に名一杯の声をかけそれがすむと笑っていた。

てにはそれぞれ手紙が握られていた。

「ありがとう」

二人は最後に眠りについた少女にそういった。
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