冷徹執事様はCEO!?
「田中さん、料理の腕はプロ並みじゃない」
私はデザートの柚子シャーベットを食べる。
ほんのり柚子が香って甘過ぎずサッパリしていて口直しに丁度よい。
「恐れ入ります」ニコリともせず田中は頭を下げた。
「明日、私も一緒に夕飯の用意をしたいのだけど」
「食事の用意は燁子様の仕事ではありません」
田中さんにピシャリとお断りされる。
「お嬢様に料理を教えるのも仕事の一環でしょー」私はムッとして言い返す。
「そんな仕事はありません。そもそも30歳でもお嬢様というのでしょうか」
さりげなく暴言だ。
しかもなんで私の歳をしってんのよ。
「大体、田中こそいくつなのよ」
もうこの男に「さん」付けは不要だと判断した。
「今年で32になります」
「意外といい歳ね。二十代だと思ったわ」
歳下だと思ってたら2つも上だった。
「燁子様も、その、溌剌とされて… その、気がお若いですね」
…それは褒めてない。
どうやら田中はお世辞が苦手らしい。言えない、と言った方が正しいかもしれない。
私はデザートの柚子シャーベットを食べる。
ほんのり柚子が香って甘過ぎずサッパリしていて口直しに丁度よい。
「恐れ入ります」ニコリともせず田中は頭を下げた。
「明日、私も一緒に夕飯の用意をしたいのだけど」
「食事の用意は燁子様の仕事ではありません」
田中さんにピシャリとお断りされる。
「お嬢様に料理を教えるのも仕事の一環でしょー」私はムッとして言い返す。
「そんな仕事はありません。そもそも30歳でもお嬢様というのでしょうか」
さりげなく暴言だ。
しかもなんで私の歳をしってんのよ。
「大体、田中こそいくつなのよ」
もうこの男に「さん」付けは不要だと判断した。
「今年で32になります」
「意外といい歳ね。二十代だと思ったわ」
歳下だと思ってたら2つも上だった。
「燁子様も、その、溌剌とされて… その、気がお若いですね」
…それは褒めてない。
どうやら田中はお世辞が苦手らしい。言えない、と言った方が正しいかもしれない。