イケメン先生は危険男子でした!?
学校から家までは歩いて15分くらいだ。


そんなに遠くはないけれど、憂鬱に感じてしまう。


「ほら、シャキシャキ歩くの!」


カンナがノロノロ歩いているあたしのお尻をポンッと叩いた。


「もぉ! カンナ、セクハラ!」


「なにがセクハラよ。早く帰って寝るんでしょ?」


カンナは呆れて笑いながらそう言った。


まるであたしの母親役みたいだ。


そうやってカンナとじゃれあいながら下駄箱までくると、すぐ外で話声が聞こえてきた。


あたしたちは靴をはき替え外へ出てみると、そこには昨日喧嘩をしていた安岡君と杉田君。


それに柳本先生の姿があった。


安岡君と杉田君は互いにうなだれ、落ち込んでいる。


その隣で先生が「もうくだらない争いはやめろよ」と、言っているのが聞こえてきた。


すごい……。


学年1不良の安岡君を説得してる……。
< 21 / 309 >

この作品をシェア

pagetop