イケメン先生は危険男子でした!?
☆☆☆

朝の空気は少し冷たくて心地よくて、あたしは目を閉じて深呼吸をした。


まだ街は静かで、鳥のさえずりが時々聞こえるくらいだった。


あたしと先生は手を繋ぎ、アパートの階段を下りていく。


こうして人がいないときにだけ、こっそり手を繋ぐことができる。


それはあたしと先生だけの秘密。


そう、思ったんだけれど……。


「どういう事なの?」


そんな声が聞こえてきて、あたしと先生はアパートの駐車場の前で立ち止まった。


声のした方を向いてみると、そこには険しい表情を浮かべる栄子の姿。


「あ……」


あたしは咄嗟に先生の手を振りほどこうとした。


でも、先生がそれを押しとどめたのだ。


さっきよりも強く握られる手。


あたしは焦り、先生と栄子ちゃんを交互に見つめる。


前の時はカンナに助けてもらえたけれど、今カンナはどこにもいない。


それに、先生とあたしは手を繋いでいる状態だ。


これじゃ誤魔化す事もできない……!
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