届かなくても、
「ねぇ、なんで俺の顔見るなり溜息ついたわけ?」
駅に向かって歩いていると
彼が不満そうに声をあげる。
「「うっ…」」
私と姫は思わず声をあげてしまった。
まさか
『何で今日みたいな状態で学校来ないの?』
なんて言えない…
しかし、それをはっきりと
言ってしまう人が一人いた。
「何で今日みたいな状態で学校来ないわけ?
て思ったの」
「あぁ…面倒くさいから?」
「疑問形なのかよ」
「気分によりやったりやんなかったり」
もったいなー。
服のせいかもしれないが、
彼はやはりイケメンの方に入ると思う。
「ひひひ…」
隣で姫が不気味にかつ、気持ち悪く笑った。
いつも以上に、気持ち悪い。
修也から奇異の眼差しで見られているのにも
まるで気づいていない。
「姫」
「ん?」
「「「気持ち悪い」」」
3人声を揃えて言われた姫は
想像以上のショックを受けたようだ。