俺様社長に捕らわれて
「お帰り。やっぱり美容室にセットを頼んで正解だったな。なぁ、田中?」
「そうですね。お嬢様のお綺麗な顔をしっかりと引き立ててくれていますね」
「…ありがとうございます」
2人に褒められ、美優は恥ずかしがりながらも、お礼の言葉を伝えた。
「それで、パーティー会場は此処から遠いんですか?」
「ん?あぁ…。長谷川グループの本社近くのホテルでやるみたいだから、あと30分といったところかな」
「そうですか…」
「美優も久しぶりのパーティーだろう?今日は秘書という立場を忘れて、パーティーを楽しみなさい」
「はい。ありがとうございます」
そう言うと、徹也と田中が仕事の話をし出してしまい、美優は会話に入れず、外の風景をぼんやりと眺めていた。