FOREVER　FRIEND
『ピンポーン』
もう何回か鳴らしてみたが、応答が無かった。
ユリアは仕方なく持っていた合い鍵を使い、玄関のドアを開けた。

「ミカ、入るよー」

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
返事は無かった。

ユリアは玄関を入ってすぐにある、トイレのドアが少し開いている事に気がついた。
恐る恐る近づいてみると。
トイレの中には‥‥‥。
便器の横で倒れているミカがいた。
便器の中は血だらけになっていた。

「ミカ！！大丈夫！！」
ユリアは必死に呼びかけた。
だが反応がない。

「どうしよう、どうしょう、どうしょう、どうしたらいいの‥‥」
ユリアは初めての光景にパニックになってしまっていた。
便器には大量の血、ミカに反応がない。
そんな時‥‥。
「ユリアちゃん、大丈夫？ちょっとごめんね、そこどいてくれる？」
リオトだった。リオトは慣れた手つきでミカに息があるのかを確認してから誰かに電話をしていた。

「あの、月島さんお願いできますか？」
ユリアはいつもと違うミカの姿を見て怖くて手の震えが止まらなかった。
只、トイレの前でうずくまっている事しか出来なかった。

「ねぇ、ユリアちゃんミカと何時に約束してたの？」
「１０‥‥１０時です」
「多分、１時間ぐらいは経ってると思います。はい‥‥じゃあ、このまま自分の車で向かいます。はい」
リオトは電話を切ると優しくユリアに声をかけた。

「ユリアちゃん、ビックリさせちゃったね、ごめんね。ミカなら大丈夫だからこれから病院に連れていくから一緒に来てもらってもいい？」
ユリアはリオトの優しい言葉に少しだけ落ち着いた。




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