FOREVER FRIEND
リオトの車に乗りこんだ。
ミカの意識はまだ戻っていない。
ユリアは自分の膝の上に頭を置いてあるミカの髪を優しくを撫でた。

「リオトさん、ミカは本当に大丈夫なんですか?」
「大丈夫、今は眠ってるのと同じだから」
「でも、便器に血が‥‥」
「あれは多分、鼻血。多分、気分悪くなって、トイレで吐いてたら鼻血が出たんだと思うよ。さっき拭きとったけど、ミカの鼻の下と手に血がついてたからね」

「そっか、よかった‥‥ごめんなさい」
「んっ?何でユリアちゃんが謝るの?」
「私、ミカに何もしてあげれなかった。ミカが倒れてるの見て、怖くなって何をしてあげたらいいのか、分からなかった‥‥」
ユリアの目から涙がこぼれた‥‥。

「そんな事ないよ、今ミカの側にいるだけで十分なんだよ。だからミカが目を覚ますまで側にいてあげて」
「‥‥は、はい」
ユリアは頬に流れた涙を拭き、泣くのを堪えた。

今は泣いてる場合じゃない。
まだ、状況が分かんないけど、ミカが無事でありますように‥‥。

「多分、聞きたい事はたくさんあると思うけど‥‥‥それはちゃんとミカの本人の口から聞いたほうがいい」
「‥‥はい」
病院に着くと玄関にミカの担当医と看護師たちが待ち構えていた。
ミカはすぐに治療室に運ばれた。
ユリアとリオトは待合室で待つことにした。




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