FOREVER FRIEND
「ユリアちゃん、ミカと友達になってくれるのは大歓迎なんだけど‥‥...でもね!ミカと友達になる事によってたくさんの困難、辛い思いをするかもしれないのはユリアちゃんなんだよ。それでもいい?」

ルイは三井と同じ事を聞いてきた。
しかし、ユリアは迷いなく答えた。

「はい、それは十分分かってます。それを覚悟の上でここまで来たんです」

この時のユリアは以前の時のような、なよなよとした姿ではなかった。この店に来る時からもう、新しい道の一歩をすでに歩き出していたからだ。

それに、ミカと言う存在のおかげで自分が前より強く成長している事‥‥。

ユリア自信はまだ、気がついていなかった。
しかし、ルイにはユリアの意思が強く、本気な事がちゃんと伝わっていた。

「分かった、じゃあそこまで言うのなら、ミカの事を宜しく頼むね」
「でも‥‥まだ、大友さんが友達になってくれるか分かりませんから」
「それなら大丈夫だよ」
「えっ、どうしてですか?」
「うーん、何となくかな~だけどミカとユリアちゃんは絶対いいコンビになると思うよ‥‥」

「だと嬉しいです」

三井先生と同じ事を言われた。
できる事なら私も大友さんと仲良くなりたいよ...。

「それより、もうすぐしたらミカもここに来るよ」
「えっ、ここに来るんですか?」
「うん、だってここでバイトっていうか手伝ってもらってるからねー」
「あの、私は何をしたらいいですか?」
「今日はそこで座ってるだけでいいよ」
「座ってるだけって‥‥」

ルイさんも三井先生も何でそんなに適当なんだろう‥‥。

「そんな顔しないで!大丈夫だって、何とかなるから」

ルイさんって三井先生以上に軽いし、適当な気がする。ダメだ、段々不安になってきた。
本当に大丈夫かな。

ユリアは急に緊張してきた。
三井に言われるまま、乗り込んで来たものの、こんな展開になるとは全く考えていなかった。




< 29 / 172 >

この作品をシェア

pagetop