【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
「……ちょっと期待しただろ。告白かもって」
「えっ」
ギクウウゥゥッ!
恐る恐る見上げると、史上最強レベルに意地悪な笑みを浮かべている立花くんがいた。
やっぱ、今のわざと変な言い方したんだ……!
「し、してないよ……! 本当に、してない!」
そんなおこがましいことしてたなんて知られたら、何されるか。
きっとバカにされる……
"俺様がおまえみたいな女、好きになるわけないだろ?"
……って具合に。
必死に否定していると、また立花くんはクスクス笑って。
「すればいいのに、期待」
なんて意味不明な言葉を紡ぐ。
ど、どういう意味……!?
「別に考えなくていーよ。
てか、深い意味ないし。
どーせ分かんないだろ、バカなんだから」
バッ……バカじゃないし!
「いいんだよ、今はわかんなくても。
いずれ、わかるんだから」
「……?」
今日わかったこと。
立花くんは、今日も変わらず、いじわるで。
大悪魔で、ドSで。
でも照れ屋さんで?
そして……ちょっと、変。