【完】立花くんは愛し方を間違えてる。
───ドンッ
「はあぁ〜〜っ、疲れた……」
ゴミ置場について、重たいゴミをおろすと、わたしは思わずそう声に出してしまった。
こ、これでやっと終わった……!
ゴリちゃん先生、褒めてくれるかな……
「おっさんくせえ声だな」
「……すみませんね、おっさんで」
こんないじわる言う立花くんと放課後過ごさなきゃいけないのも、最後なわけだし。
そう思ったら、いつもなら黙ってるところでも、こんな風に言えてしまうのだ。
「ふーん、めずらしいじゃん。反抗期?」
「は、反抗期って……」
「おまえって、いつも何か言いたげな顔するたけで、何にも言わねーもんな」
「え……」
なんで、そんなこと立花くんが……
図星を突かれてドキッとしたそのとき。
「ちょ、ちょっと!」
立花くんがふいに近づいてきて、
肩に頭を乗っけてくる。
な、なにを……!?
ていうか、サラサラな髪が首に触れてくすぐったいんだって……!!